(古本)ゆうかんな猫ミランダ
作 エレナー・エスティス
絵 エドワード・アーディゾーニ
訳 津森優子
岩波書店 2015年 第1刷
21.5×15.5×1.5cm
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【状態】A
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むかしむかしのローマの町。ミランダという黄金色の猫は、7歳の女の子クラウディアにかわいがられておだやかに暮らしていました。でもある日、ローマの町に火が放たれ、避難した飼い主家族と離れ離れになってしまいます。
逃げる途中、母猫とはぐれて泣いている子猫たちを見つけたミランダは、お気に入りの娘プンカと一緒に、子猫たちを安全なところに連れていこうと決意。その後も増える猫たちを引き連れながら、「猫の王国」となる地を目指します。
『元気なモファットきょうだい』『百まいのきもの』などの作品があるエスティスによる、猫を主人公にした作品。コロッセオが競技場として現役だった時代が舞台なのも珍しいですね。
ライオンと取引をしたり、暴れ者の犬たちを追い払ったり。愛情深く勇敢なミランダと一緒にハラハラドキドキの連続です。
猫たちがオペラを歌う場面や、独特の鳴き声描写など、なんだかちょっとへんてこ...なところも魅力的なポイント。甘えん坊だけど頼れるお姉さんになっていく、プンカの成長もみどころのひとつです。
ここからは個人的な感想ですが、アーディゾーニの挿絵は、月光が照らし出したものを描いているかのように感じていました。夜の住人である猫たちの冒険を、静かに描き出すのにぴったりではないでしょうか。