(古本)猫の事務所
作・宮沢賢治
絵・黒井健
偕成社 2003年 第23刷
29×25×0.8cm
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【状態】C+
カバー上部にヨレ/表紙一部に小さな汚れ
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猫の事務所の書記の中に、一匹のかま猫がいました。
かま猫とは、寒さに弱くて、夜かまどの中に入って眠るため、からだが煤で汚れている猫のことです。
かま猫は、猫仲間のきらわれ者。
事務所でも、ほかの書記たちにいつも意地悪ばかりされているのです...。(見返しより)
黒井健版の『猫の事務所』。
生まれながらに皮がうすく寒がりなため、竈の中で寝るからかま猫...。優秀で健気で気立てもいいのに、体が汚れているという一点だけで嫌われてしまうかま猫が、気の毒すぎて悲しくなります。
無精なところや、急にあくびに襲われるところなど、猫の描き方もばっちり押さえられています。
個人的には、事務長が「ジャラジャラジャラジャラン」とどなるところが大好物です。