ヨクネルとひな
文 LEE
絵 酒井駒子
ブロンズ新社 2015年出版
27.7×22.3×1cm
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ある日、玄関に訪ねてきた猫の親子から、ぼそぼそでやせっぽちの子猫をお願いされたひなちゃんとお母さん。
「ねこを かうなら ペットショップの かわいいこが いいのに」と思うひなちゃんでしたが、お母さんが買い物に出かけている間に、子猫を見失ってしまいます。
幼い子猫のかぼそさ、小さいひなちゃんの期待と不安。大きな世界に放り出されたふたりの小さな子どもの姿が、酒井駒子のやわらかな絵によって、静かに、でも力強く描き出されます。
最後にヨクネルは、本当の意味でひなちゃんにとってかけがえのない「特別」になったんですね。
個人的に、林明子さんは太陽の画家、酒井さんは月の画家だと思っていますが、酒井駒子の持ち味である「翳り」が、これ以上ないほど物語をひきたてている絵本です。
¥1,650