(古本)本を守ろうとする猫の話
夏川草介
小学館 2017年 初版
19.4×13.5×1.9cm
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【状態】C+
裏表紙カバーに傷
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高校生の林太郎は、たった一人の家族であった祖父を亡くし、引っ越しをすることに。家での残りの日々を、学校に行かず、祖父の営んでいた古本屋「夏木書店」で過ごしていると、突然人語を話すトラネコが現れます。トラネコは、本を守るため、林太郎に力を貸してほしいと言うのでした。
文章がいまどきで読みやすいので、中高生にもおすすめ。「本」との正しい付き合い方とは何なのか、大切に扱うとはどういうことなのか、トラネコを通して一緒に考えたくなる小説です。
林太郎も、林太郎の友人たちも、みんな「本」を親しい友だちのように感じている。本を読む人にとっては当たり前の感覚でありながらも、ささやかなそのことが、とても微笑ましく感じられるはずです。
本が大切に扱われてほしいという作者の祈りが伝わってくるようでもあります。