明日も一日きみを見てる
角田光代
KADOKAWA 2023年出版
19×13×1.8 cm
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トトの存在が、私の日々の、あるいは私のしあわせ感の、基点になったのだと思う。(あとがきより)
集合住宅から一軒家に引っ越しをした角田さん。
外猫とのはじめての遭遇と脱走事件、虫取り事件にハゲ事件。
アクシデントは絶えないが、猫との暮らしそのものには、パンデミックのなかでも変わらない単調さがある。
ごはんを用意したりおやつをあげたり、腹に乗せたり顔マッサージをしたり。
猫との静かな日常のくり返しがずっと続いていくことを、全世界の全ての猫の幸福を願ってやまない、愛情あふれるエッセイ集。
『今日も一日きみを見てた』に続く、トトについてのエッセイ集です。
角田さんと暮らし始めた頃よりも大きくなったトトが、新しいおうちで新しい一面を見せてくれています。一軒家で暮らすようになり、虫や小さないきものを捕るようになったエピソードや、以前よりもおしゃべりになった(加齢によると推察されている)エピソードも印象的ですが、ハムを盗み食いして叱られるときのトトの様子には笑ってしまいました。
心の声を受け止め、ていねいにすくい上げて言語化する、通じ合う角田さんとトトの関係性に胸が温かくなります。
今回も、角田さんの書き文字が添えられたトトの写真も盛りだくさん。この書き文字もかわいいです。
¥1,320