今日も一日きみを見てた(角川文庫)
角田光代
KADOKAWA 2017年刊
14.9×10.6×1.3cm
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どこか飼い主に似たアメショーのトト。このやわらかくてあたたかい、ちいさな生きものの行動のいちいちに目をみはり、トイレの掃除をし、病院に連れていき、駆けずりまわって遊び相手をし、薬を飲ませ、いっしょに眠り、もしこの子がいなくなったらどうしようと家の人と話しては涙ぐむ日々――愛猫へのやさしいまなざしが、誰かを愛しく思うすべての人の心を揺さぶる、感涙のフォトエッセイ。(出版社HPより)
表紙でまどろむモデル然とした猫が、角田光代の愛猫「トト」。
犬好きだと思っていた著者にとって、初めての子猫との暮らしは、思いがけない発見と驚きの連続です。猫にまつわるひとつひとつの出来事に驚嘆し、思索はそれまでに想像もしなかったようなことへと及び...あんなに小さなトトが、著者にとって新しい世界をぐいぐいと広げていったことがよくわかります。
著者自らによる写真ページからも、もちろん文章の端々からも、最初から最後までトトへの愛情が滲み出ているのが伺えて、それがなぜだか読者の心をも揺さぶります。
¥572